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2012年8月 3日 (金)

夏空を見上げながら

駅などで配布されているフリーマガジン「R25」に、石田衣良さんのエッセイ「空は、今日も、青いか?」が連載されています。
今日は出かける用事があり、途中駅でゲット♪
 
今回のタイトルは、“ 25回目と52回目の夏 ”

近所のカフェでぼんやりとアイスコーヒーをのみながら、なぜか25回目の夏を思いだしていた。
 
で始まった文章。
何だか、素敵な掌編小説を読んでいるような気持ちになりました。
  
自分の居場所がわからなくて、いつも不安だった。将来を真剣に考えると眠れなくなるので、明日のことは考えないようにしていた。(…中略…)
思いだすだけで、息が苦しくなる。同時に微笑んで25歳の若者をはげましてやりたくなる。あの日のぼくに今年の夏を教えてやったら、きっと目を丸くするだろう。
 
ぼくの夢はたまたまかなったけれど、それでも後悔はかならずついてまわるのだ。もっと別な生き方はなかったのか。これがほんとうに自分が望んだものか。確信はまだない。こうして夏の夕暮れに空を見あげ、また考えている。明日はどうしよう。これからどう生きていけばいいのかと。

 
今日は、偶然にも、今は頻繁に使う線ではないけれど、25歳の頃の私が、毎日通勤に利用していた電車の中で読んでいたのです。

残業続きで疲れがたまっていて、つり革につかまりながらうとうとしてしまった日のこと。「お疲れのようだから、お座りなさい」と年配の男性に席を譲られたことなどをふと思い出したりして。
 
あの頃は、体力があったので、忙しい日が続くと、尚更休日はエネルギッシュに過ごしたくなって。
日曜日には、炎天下、友人とテニスをしたり…。
練習の後、腰を下ろしたときに感じた地面の熱さ、見上げた空の青さ・解放感♪

懐かしい光景が次々と頭の中を…。

石田さんのエッセイのおかげで、思いがけず、25歳の私に再会することができました。
 
石田さんみたいに、「夢が実現したよ」って言ってあげられなくてごめん…。
でも、まだ人生は続いているから、もう少し先に、今より素敵な言葉をかけてあげられるように、がんばってみるね…。
 
なんて思いながら、電車の窓から夏空を見上げた私でした…。

Img_5800
 
これは、帰ってきてから見上げた夏空。
遠くの台風の影響か、ここ数日、ダイナミックな空が広がっています。
猛暑続きですが、少しずつ暑さに慣れてきたような(!?)
 
がんばろう、私 shine

 

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コメント

pen私の25才の頃は何をしていたのか。毎晩の様に麻雀に明け暮れ、ふらふらと飲み歩き・・・思い出すのも恥ずかしい日々でした。
風音さんさんは、しっかり足元を見据え、時には過去を振り返りながら、いつも前を見て歩いておられる様に思います。
これからも、沢山のものが見つかることと思います。そう願っています。

「わたし(たち)にとって大切なもの」   長田 弘

何でもないもの。
朝、窓を開けるときの、一瞬の感情。
熱いコーヒーを啜るとき、
不意に胸の中にひろがってくるもの。
大好きな古い木の椅子。

なにげないもの。
水光る川。
欅の並木の長い坂。
少女達のおしゃべり。
路地の真ん中に座っている猫。

ささやかなもの。
ペチュニア。ベゴニア。クレマチス。
土をつくる。水をやる。季節がめぐる。
それだけのことだけれども、
そこにあるのは、うつくしい時間だ。

なくしたくないもの。
草の匂い。木の影。遠くの友人。
八百屋の店先の、柑橘類のつややかさ。

冬は、いみじく寒き。
夏は、世に知らず暑き。

ひと知れぬもの。
自然とは異なったしかたで
人間は、存在するのではないのだ。
どんなだろうと、人生を受け入れる。
そのひと知れぬ掟が、人生のすべてだ。

いまはないもの。
逝ったジャズメンが遺したジャズ。
みんな若くて、あまりに純粋だった。
みんな次々に逝った。あまりに多くのことを
ぜんぶ、一度に語ろうとして。

さりげないもの。
さりげない孤独。さりげない持続。
くつろぐこと。くつろぎをたもつこと。
そして自分自身と言葉を交わすこと。
一人の人間のなかには、すべての人間がいる。

ありふれたもの。
波の引いてゆく磯。
遠く近く、鳥たちの声。
何一つ、隠されていない。
海からの光が、祝福のようだ。

なくてはならないもの。
何でもないもの。なにげないもの。
ささやかなもの。なくしたくないもの。
ひと知れぬもの。いまはないもの。
さりげないもの。ありふれたもの。

もっとも平凡なもの。
平凡であることを恐れてはいけない。
わたし(たち)の名誉は、平凡な時代の名誉だ。
明日の朝、ラッパは鳴らない。
深呼吸をしろ。一日がまた、静かにはじまる。

こんにちは~

夏らしい素敵なお写真☆

昨日の空、本当にきれいでしたね。
色々な雲が浮かんで、様々に変化して。

夢は完全に叶っているようにみえる衣良さんでも「これがほんとうに自分が望んだものか。確信はまだない」のですね。意外なような、らしいような。
ヒトは生きている限り、これで満足ということはないのかもしれませんね。

私が25才の頃・・・結婚した年でした。仕事も忙しくて、無我夢中の毎日。
その頃、何を夢見ていたか、はっきり覚えていないような(^^;

☆道草さんへ
 
こんばんは。
先ほどまで、ベランダで花火を眺めていました♪
 
何が見つかるかわかりませんが、思いがけない出会いも楽しみつつ、進んでいけたらな…などと。
40後半になっても、ちっともカッコイイ大人になれていないのが何とも… ^^:
 
今日も素敵な詩をありがとうございます!
長田弘さんの詩は、すっと心に入ってきますね。
共感できる言葉もたくさんありますし。

何でもないもの・なにげないもの……。
年を重ねるほど、愛おしく感じられますね confident

☆夕ひばりさんへ
 
こんばんは~。
少し前に市内の花火大会が終わり、今、家の前の川は帰りの屋形船がいっぱい通り過ぎています。
 
夕ひばりさんは25才の頃、すでに結婚されていたのですね♪
私はまだ、実家でぬくぬくと過ごしていました ^^;

>夢は完全に叶っているようにみえる衣良さんでも
 
きみは結婚して、子供をさずかり、家は好きでもない都心の高級住宅地に建てるだろう。(…中略…)
きみが描いていた夢は、ほとんどが実現するだろう。それどころか、なぜかきみは(これもさして好きではない)テレビのささやかな人気者として、……
 
などの言葉もありました。
石田衣良さんらしいというか…。
でも、きっと心の深いところにある思いは、誰にも見せない方なのではないかしら…な~んて思ったりも。
だから興味がつきないのかも wink

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